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血統書は、ペットショップなどで犬を受け入れたときに渡される書類です。しかし、血統書の見方などが説明されず、具体的に何が載っているのか把握していない人もいるのではないでしょうか。もちろん、血統書付き=優秀の証明ではありませんが、場合によっては血統書が必要になるケースもあります。
この記事では、犬の血統書とはどのようなものかという点から、血統書の見方、血統書の発行団体まで詳しく解説します。血統書に関するよくある誤解や注意点も説明しますので、犬の血統書について知りたい人はぜひ参考にしてください。
目次
犬の血統書とは、その犬が純血種であることを証明するものです。血統書はその犬の祖先を知る家系図の役割も持っており、人間でいう戸籍や出生届などに相当します。
血統書は正式には「血統証明書」といい、発行にはジャパンケネルクラブ(JKC)などの血統書発行団体への登録申請が必要です。申請が承認されると犬籍登録され、ジャパンケネルクラブをはじめ世界各国のケネルクラブで永久的に保管されます。なお、ケネルクラブとは、世界各国で犬の品種認定や犬種標準の指定などを行っている団体のことです。
犬の血統書が必要なケースは、主に以下の3通りです。
●特定の犬種を飼いたい場合
犬の血統書は、飼いたい犬種にこだわりがある人にとって重要になります。犬の血統書は、その犬が血統書発行団体の審査を通った純血種であることの証明です。そのため、血統書があれば、別の犬種の血が混じっていないと知ることができます。
●ドッグショーに参加したい場合
ドッグショーは、犬種ごとに出場部門が分かれている場合や、血統書があることが参加条件に盛り込まれている場合があります。雑種でも参加可能なドッグショーは存在しますが、犬種ごとの条件を付けられたドッグショーに参加したい場合は血統書が必須です。
●特定の犬種を繁殖させたい場合
ブリーダーが犬を繁殖させるとき、多くの場合はミックスではなく、特定の犬種にこだわって純粋犬種を繁殖させます。繁殖させた犬を販売する際には、その犬が純血種であることを証明する必要があるため、血統書が不可欠です。
犬の血統書を発行している血統書発行団体は国ごとに複数存在しています。日本国内の血統書発行団体で特に知名度が高い主要な団体は「ジャパンケネルクラブ」「日本警察犬協会」「日本社会福祉愛犬協会」の3つです。ここからは、日本を代表する3つの血統書発行団体について詳しく解説します。
●ジャパンケネルクラブ
ジャパンケネルクラブは、日本の血統書発行団体の中では最大規模の団体です。ジャパンケネルクラブは、世界89か国が加盟する畜犬の国際的な統括団体「国際畜犬連盟(FCI)」に入っており、登録頭数は日本最多を誇っています。また、ドッグショーや訓練競技会の開催、愛犬飼育管理士の資格講習会の実施などを通して、犬と暮らす楽しさを広く伝える活動も行っています。
(出典:一般社団法人ジャパンケネルクラブ)
●日本警察犬協会
日本警察犬協会では、警察犬の血統書を発行しています。警察犬の使用について警察の要請に協力したり、警察の資質審査会や訓練競技会などを開催したりと、日本の犯罪捜査や治安維持への貢献度が高い団体です。
(出典:公益社団法人日本警察犬協会)
●日本社会福祉愛犬協会
日本社会福祉愛犬協会は、動物愛護精神の普及や犬種の普及・育成を願う100件以上のクラブによって組織された愛犬団体です。犬の血統書の発行だけでなく、犬に関する専門家の育成も積極的に行っています。また、ドッグショーやチャリティーイベントを開催し、余剰金を地域福祉などに充てる活動も行っています。
(出典:NPO法人日本社会福祉愛犬協会)
ここからは、犬の血統書の見方や内容を紹介します。なお、血統書は発行している団体によって記載内容が異なりますが、この記事ではジャパンケネルクラブが発行している血統書について解説します。
●犬の登録名
犬の飼い主が付けた名前(コールネーム)ではなく、繁殖者が付けた名前が記載されます。ここに記載される犬名は名前と犬舎名からなるもので、犬舎名は人間でいうファミリーネームにあたります。
●犬のデータ情報
犬種名・登録番号・性別・生年月日といった基本情報、毛色・DNA登録番号・マイクロチップのID番号などの情報も記載されています。また、ジャパンケネルクラブの血統書では、犬の代表的な遺伝病の減少を目指し、股関節評価や肘関節評価といった項目も任意で記載されます。
●血統図
父犬・母犬から祖父母犬・曽祖父母犬まで、3代分の情報が記載されます。犬の父親と母親で項目が分かれており、まずは父犬の血統図からです。1番が犬の父にあたり、3番が父方の祖父、4番が父方の祖母となっています。7~10番はさらにその曽祖父母です。次に母犬の血統図が記載されます。2番が母犬で、5番が母方の祖父、6番が母方の祖母、11~14番がその曽祖父母になります。
(出典:一般社団法人ジャパンケネルクラブ「血統証明書の見かた」)
ジャパンケネルクラブが発行する血統書には、チャンピオンタイトルも記載されます。チャンピオンタイトルとは、ドッグショーで優秀な成績を収めた犬に贈られる称号のことです。
チャンピオン犬になった場合は、内容が略号で記載されます。犬名にCHと書かれている場合、その犬がドッグショーでチャンピオンになったという意味です。略号の後に書かれた年月日は、チャンピオン登録された日にちを表しています。また、CHの後の()内に国名の略号が記載されている犬は、その国でチャンピオンになったことを意味しています。
具体的なチャンピオンタイトルの種類や略号は以下の通りです。チャンピオンタイトルはあくまで一例であり、他にも多種多様なチャンピオンタイトルが存在します。
犬を飼いたいと思っている人の中には、血統書付きの犬に憧れを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、血統書付きの犬を購入する場合、いくつか理解しておくべき点があります。ここからは、血統書付きの犬を購入するにあたり、注意すべき点や誤解を持たれやすい点について詳しく解説します。
「血統書は優秀な犬の証明である」と誤解する人もいますが、血統書はあくまでも犬の血統を証明するためのものです。その犬が、両親犬や祖先犬から続いている同一の純粋犬種であることを示すものであり、犬の優秀さや健康状態の良さなどを証明するものではありません。
血統書は、購入した犬が純血種犬でさえあれば、基本的には絶対に付いてくる書類でもあります。「良い犬」の考え方や定義は人によって異なりますが、血統書は「良い犬」であることを示すような存在ではありません。
ブリーダーから血統書付きの犬を購入した場合、血統書の所有者欄には購入者の名前ではなく、ブリーダーなどの名前が記載されていることがあります。理由は、飼い主が決まっていない段階で血統書が発行された場合、ブリーダーなどがその時点での犬所有者になるためです。通常、犬の血統書の名義変更は必須ではありません。しかし、血統書が求められるドッグショーや訓練競技会などに参加する場合は、所有者名の名義変更が必要になります。
血統書の名義変更を行う場合、通常は名義変更手数料が発生します。名義変更手続きが完了すれば、所有者変更された血統書が約2か月以内に届きます。手続きから血統書が届くまでに時間がかかることがあるため、ドッグショーなどへの参加を予定している場合は早めに手続きをしましょう。血統書の名義変更について疑問や不安がある場合は、犬のブリーダーや犬を購入したペットショップに相談してみてください。
犬の血統書は、その犬が純血種であることを証明するものです。血統書には、犬の名前や犬種名、登録番号、性別、生年月日などが記載されます。血統書はあくまで純血種であることの証明であり、犬の優秀さや健康状態の良さなどを示すものではない点に注意しましょう。
また、血統書に記載されているのがブリーダーなどの名前の場合は、ドッグショーや訓練競技会などに参加するのに名義変更が必要になります。名義変更後の血統書が届くまでには時間がかかることもあるため、早めの手続きがおすすめです。
犬を迎え入れる方法は、ペットショップでの購入だけではありません。アニマルラインでは、犬のブリーダーや里親を探している人のマッチングをサポートしていますので、お気軽にご利用ください。
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血統書は、ペットショップなどで犬を受け入れたときに渡される書類です。しかし、血統書の見方などが説明されず、具体的に何が載っているのか把握していない人もいるのではないでしょうか。もちろん、血統書付き=優秀の証明ではありませんが、場合によっては血統書が必要になるケースもあります。
この記事では、犬の血統書とはどのようなものかという点から、血統書の見方、血統書の発行団体まで詳しく解説します。血統書に関するよくある誤解や注意点も説明しますので、犬の血統書について知りたい人はぜひ参考にしてください。
目次
1. 犬の血統書とは?
犬の血統書とは、その犬が純血種であることを証明するものです。血統書はその犬の祖先を知る家系図の役割も持っており、人間でいう戸籍や出生届などに相当します。
血統書は正式には「血統証明書」といい、発行にはジャパンケネルクラブ(JKC)などの血統書発行団体への登録申請が必要です。申請が承認されると犬籍登録され、ジャパンケネルクラブをはじめ世界各国のケネルクラブで永久的に保管されます。なお、ケネルクラブとは、世界各国で犬の品種認定や犬種標準の指定などを行っている団体のことです。
1-1. 血統書が必要なケース
犬の血統書が必要なケースは、主に以下の3通りです。
●特定の犬種を飼いたい場合
犬の血統書は、飼いたい犬種にこだわりがある人にとって重要になります。犬の血統書は、その犬が血統書発行団体の審査を通った純血種であることの証明です。そのため、血統書があれば、別の犬種の血が混じっていないと知ることができます。
●ドッグショーに参加したい場合
ドッグショーは、犬種ごとに出場部門が分かれている場合や、血統書があることが参加条件に盛り込まれている場合があります。雑種でも参加可能なドッグショーは存在しますが、犬種ごとの条件を付けられたドッグショーに参加したい場合は血統書が必須です。
●特定の犬種を繁殖させたい場合
ブリーダーが犬を繁殖させるとき、多くの場合はミックスではなく、特定の犬種にこだわって純粋犬種を繁殖させます。繁殖させた犬を販売する際には、その犬が純血種であることを証明する必要があるため、血統書が不可欠です。
2. 犬の血統書を発行する団体
犬の血統書を発行している血統書発行団体は国ごとに複数存在しています。日本国内の血統書発行団体で特に知名度が高い主要な団体は「ジャパンケネルクラブ」「日本警察犬協会」「日本社会福祉愛犬協会」の3つです。ここからは、日本を代表する3つの血統書発行団体について詳しく解説します。
●ジャパンケネルクラブ
ジャパンケネルクラブは、日本の血統書発行団体の中では最大規模の団体です。ジャパンケネルクラブは、世界89か国が加盟する畜犬の国際的な統括団体「国際畜犬連盟(FCI)」に入っており、登録頭数は日本最多を誇っています。また、ドッグショーや訓練競技会の開催、愛犬飼育管理士の資格講習会の実施などを通して、犬と暮らす楽しさを広く伝える活動も行っています。
(出典:一般社団法人ジャパンケネルクラブ)
●日本警察犬協会
日本警察犬協会では、警察犬の血統書を発行しています。警察犬の使用について警察の要請に協力したり、警察の資質審査会や訓練競技会などを開催したりと、日本の犯罪捜査や治安維持への貢献度が高い団体です。
(出典:公益社団法人日本警察犬協会)
●日本社会福祉愛犬協会
日本社会福祉愛犬協会は、動物愛護精神の普及や犬種の普及・育成を願う100件以上のクラブによって組織された愛犬団体です。犬の血統書の発行だけでなく、犬に関する専門家の育成も積極的に行っています。また、ドッグショーやチャリティーイベントを開催し、余剰金を地域福祉などに充てる活動も行っています。
(出典:NPO法人日本社会福祉愛犬協会)
3. 犬の血統書に記載されている内容
ここからは、犬の血統書の見方や内容を紹介します。なお、血統書は発行している団体によって記載内容が異なりますが、この記事ではジャパンケネルクラブが発行している血統書について解説します。
●犬の登録名
犬の飼い主が付けた名前(コールネーム)ではなく、繁殖者が付けた名前が記載されます。ここに記載される犬名は名前と犬舎名からなるもので、犬舎名は人間でいうファミリーネームにあたります。
●犬のデータ情報
犬種名・登録番号・性別・生年月日といった基本情報、毛色・DNA登録番号・マイクロチップのID番号などの情報も記載されています。また、ジャパンケネルクラブの血統書では、犬の代表的な遺伝病の減少を目指し、股関節評価や肘関節評価といった項目も任意で記載されます。
●血統図
父犬・母犬から祖父母犬・曽祖父母犬まで、3代分の情報が記載されます。犬の父親と母親で項目が分かれており、まずは父犬の血統図からです。1番が犬の父にあたり、3番が父方の祖父、4番が父方の祖母となっています。7~10番はさらにその曽祖父母です。次に母犬の血統図が記載されます。2番が母犬で、5番が母方の祖父、6番が母方の祖母、11~14番がその曽祖父母になります。
(出典:一般社団法人ジャパンケネルクラブ「血統証明書の見かた」)
3-1. 犬の血統書に記載されているチャンピオンタイトル
ジャパンケネルクラブが発行する血統書には、チャンピオンタイトルも記載されます。チャンピオンタイトルとは、ドッグショーで優秀な成績を収めた犬に贈られる称号のことです。
チャンピオン犬になった場合は、内容が略号で記載されます。犬名にCHと書かれている場合、その犬がドッグショーでチャンピオンになったという意味です。略号の後に書かれた年月日は、チャンピオン登録された日にちを表しています。また、CHの後の()内に国名の略号が記載されている犬は、その国でチャンピオンになったことを意味しています。
具体的なチャンピオンタイトルの種類や略号は以下の通りです。チャンピオンタイトルはあくまで一例であり、他にも多種多様なチャンピオンタイトルが存在します。
4. 血統書付きの犬を購入する場合の注意点
犬を飼いたいと思っている人の中には、血統書付きの犬に憧れを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、血統書付きの犬を購入する場合、いくつか理解しておくべき点があります。ここからは、血統書付きの犬を購入するにあたり、注意すべき点や誤解を持たれやすい点について詳しく解説します。
4-1. 証明書の意義は血統の証明に限定される
「血統書は優秀な犬の証明である」と誤解する人もいますが、血統書はあくまでも犬の血統を証明するためのものです。その犬が、両親犬や祖先犬から続いている同一の純粋犬種であることを示すものであり、犬の優秀さや健康状態の良さなどを証明するものではありません。
血統書は、購入した犬が純血種犬でさえあれば、基本的には絶対に付いてくる書類でもあります。「良い犬」の考え方や定義は人によって異なりますが、血統書は「良い犬」であることを示すような存在ではありません。
4-2. 名義変更などで費用がかかることがある
ブリーダーから血統書付きの犬を購入した場合、血統書の所有者欄には購入者の名前ではなく、ブリーダーなどの名前が記載されていることがあります。理由は、飼い主が決まっていない段階で血統書が発行された場合、ブリーダーなどがその時点での犬所有者になるためです。通常、犬の血統書の名義変更は必須ではありません。しかし、血統書が求められるドッグショーや訓練競技会などに参加する場合は、所有者名の名義変更が必要になります。
血統書の名義変更を行う場合、通常は名義変更手数料が発生します。名義変更手続きが完了すれば、所有者変更された血統書が約2か月以内に届きます。手続きから血統書が届くまでに時間がかかることがあるため、ドッグショーなどへの参加を予定している場合は早めに手続きをしましょう。血統書の名義変更について疑問や不安がある場合は、犬のブリーダーや犬を購入したペットショップに相談してみてください。
まとめ
犬の血統書は、その犬が純血種であることを証明するものです。血統書には、犬の名前や犬種名、登録番号、性別、生年月日などが記載されます。血統書はあくまで純血種であることの証明であり、犬の優秀さや健康状態の良さなどを示すものではない点に注意しましょう。
また、血統書に記載されているのがブリーダーなどの名前の場合は、ドッグショーや訓練競技会などに参加するのに名義変更が必要になります。名義変更後の血統書が届くまでには時間がかかることもあるため、早めの手続きがおすすめです。
犬を迎え入れる方法は、ペットショップでの購入だけではありません。アニマルラインでは、犬のブリーダーや里親を探している人のマッチングをサポートしていますので、お気軽にご利用ください。
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