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2022.06.13 子猫コラム

猫の血統書とは?記載内容の意味や発行団体について解説

猫の血統書とは?記載内容の意味や発行団体について解説

「猫を飼うなら血統書付きがいい」と考えている人もいるのではないでしょうか。血統書は、ペットショップで猫を迎え入れたときに受け取ることができます。血統書付きの猫を飼う前に、まず血統書が持つ意味や役割を知っておきましょう。もちろん、血統書付きの猫に必ずしもこだわる必要はありません。

この記事では、猫の血統書が持つ意味や役割、血統書の内容・見方などを詳しく紹介します。血統書の名義変更についても解説するため、すでに血統書付きの猫を飼っている人もぜひ読んでみてください。

 

1. 猫の血統書とは?

猫の血統書とは、猫の血統を証明するための書類です。人間でいうと戸籍に相当します。ブリーダーの元で生まれた猫は、いずれ新しい飼い主の元に行き、親兄弟たちとは離れ離れになってしまいます。そうなると、その猫がいつどこでどのような両親から生まれた猫なのかを証明するのが難しくなります。そのような状態になるのを防ぐのが、血統書です。

血統書には、猫の生年月日や性別、猫の両親やその祖先についてなど、猫の出生に関する情報が記録として残されます。そのため、血統書を見れば親元を離れた猫でも血統について知ることができます。つまり、血統書付きの猫というのは、出生が公的に証明されている猫のことです。血統書付きの猫というと「優秀な猫の証明」と誤解されがちですが、血統書は猫の優秀さとは関係がありません。

 

1-1. 血統書の役割・目的

血統書という言葉に、無条件に良いイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか。しかし、血統書は猫の優秀さを示すものではありません。では、猫の血統書は具体的にどのような役割やメリットを持つものなのか解説します。

●純血種であることを証明する

猫の血統書の最も大きな役割は、その猫が純血種であると証明してくれる点にあります。猫は、猫種によって毛の長さやボリューム、足の長さ、尻尾の具合に違いがありますが、その特徴には世界的な基準が定められています。その猫の特徴に関する世界的な基準を満たしてはじめて発行されるのが血統書です。

血統書を見れば、その猫が両親や先祖から、代々世界的な基準をクリアした特徴を受け継いでいる、純血猫種であることが分かります。悪質なブリーダーの中には、雑種の猫を純血種と偽って販売する者もいます。血統書で系図が確認できれば、純血種かどうかの真偽が明確になるという点も、血統書が持つ大きなメリットです。

●キャットショーに参加する場合に必要となる

キャットショーの中には、血統書付きであることが参加条件になっているものもあります。特に、世界的な団体が開催するキャットショーの多くは血統書が必要です。そのため、猫をキャットショーに参加させたいと考えている人は、血統書付きの猫を購入する必要があります。もちろん、血統書と猫の優秀さは基本的に関係がないため、必ずしも血統書にこだわる必要はありません。

 

2. 猫の血統書に書かれている内容

猫の血統書には、猫の名前や種類、生年月日といった基本情報はもちろん、猫の毛色や両親・祖先などの血統に関する情報も記載されています。他にも、猫の繁殖者や猫所有者、譲渡年月日などに至るまで、かなり詳しい情報を確認できます。血統書に書かれている内容は、具体的には以下の通りです。

Name of cat 猫名のことです。猫を繁殖したブリーダーの名前と、ブリーダーなどが付けた時点での名前が記載されます。
Sex 猫の性別のことです。
Breed 猫の種類を指します。
Color 猫の毛の色のことです。
Eye color 猫の目の色のことです。
Registration NO 猫が血統書に登録された年月日を表します。
Date of birth 猫の生年月日のことです。
Breeder 猫を繁殖したブリーダーの名前が記載されます。
Owner 血統書に登録された時点での、猫の所有者の名前です。

また、猫の血統情報として猫の母猫や父猫とその祖父母、曾祖父母の血統も掲載されます。この血統情報を見ることで、猫が純血種であるという判断ができます。

血統書の中には、猫の祖先たちの名前に赤字でアルファベットが記載されているものもあります。この赤字のアルファベットは、その猫がキャットショーで獲得した成績のことです。以下では、血統書に赤字で記載されるタイトルの一部を紹介します。

CH(チャンピオン) オープンクラスでウィナーズリボンを6本獲得した猫の称号です。
GC(グランドチャンピオン) チャンピオンクラスで同じチャンピオン200匹に勝った猫に贈られるタイトルです。
PR(プレミア) 避妊去勢手術済みの猫のクラスで、ウィナーズリボンを6本獲得したことを表しています。

 

3. 猫の血統書を発行している団体

猫の血統書を作成している機関は1か所ではありません。猫の血統書は、世界中のさまざまな団体から発行されています。しかし、小さな血統書団体から発行された血統書は、国によっては正式な血統書として認められない場合もあります。そのため、キャットショーに出る場合は、国際的に通用する血統書発行団体の血統書が必要です。ここでは、国際的に評価の高い血統書を発行する2つの団体について紹介します。

●TICA

TICAは、猫の世界最大級の血統登録機関です。また、キャットショー公認機関の世界最大級の団体でもあります。「猫たちの健康問題に関する研究を進めるための財団を設立する」といった活動も行っている団体です。

(出典:The International Cat Association Asia Eest Region

●CFA

CFAは、世界最大規模の愛猫団体です。アメリカのオハイオ州に本部を置いており、アメリカ全土をはじめ、ヨーロッパやカナダ、日本などにも所属クラブがあります。CFAの活動内容は、キャットショーの開催や、猫に関する書籍・映像資料などの発行です。もちろん、猫の血統書発行も行っています。

(出典:CFA Japan Region

この2つの団体で血統書を発行してもらうには、厳しい審査を通過する必要があります。だからこそ、TICAやCFAの審査に通れば、その猫が世界的に純血種として認められたことになるため、TICAやCFAが発行する血統書は人気が高いです。

 

4. 猫の血統書は名義変更が必要?

猫の血統書は基本的に、猫を購入した時点では、所有者名義が猫の繁殖者の名前となっています。猫をペットとして飼うだけであれば、所有者欄の名義変更手続きは不要です。ただし、血統書の名義変更をする必要のあるケースもあります。

●名義変更が必要なケース

猫をキャットショーに出場させたい場合は、血統書の名義変更が必要です。キャットショーの中には猫の血統書が必須の場合もあるため、血統書の名義を繁殖者から購入者へと変更しておく必要があります。また、ブリーダーとして自分で猫を交配・繁殖させる場合も、血統書の名義変更が必要です。

●名義変更の方法

猫の血統書の名義変更は、血統書を発行している団体によって具体的な手続き方法が異なります。血統書の名義変更について不安や不明点がある場合は、ブリーダーや猫を購入したペットショップなどに相談してみてください。血統書の名義変更が完了すると、約2か月以内に名義変更済みの血統書が届きます。名義変更の手続きから完了までに時間がかかる場合があるため、キャットショーなどに参加する予定がある人は迅速な手続きを心がけましょう。

また、名義変更をする際には、基本的に手数料を支払うことになります。名義変更料は、血統書の発行後一定期間が過ぎると高くなる可能性があるため、名義変更を希望する人は早めに手続きをするのがおすすめです。名義変更をする場合はもちろん、名義変更をしない場合でも、猫の血統書は大切な書類です。失くさないよう大切に保管しておきましょう。

 

まとめ

猫の血統書は、人間でいうと戸籍に相当する書類です。また、猫の血統書を発行している団体は複数あります。キャットショーなどに出場予定の人は、国際的に評価の高いTICAかCFAで発行するのがおすすめです。しかし、血統書はあくまで猫の血統の証明書であり、猫の優秀さを証明する書類ではないため注意しましょう。

アニマルラインでは、猫のブリーダーや里親を探している人のマッチングをサポートしています。猫の購入を検討している人は、ぜひ一度ご利用ください。