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2022.05.30 子猫コラム

猫アレルギーへの対策7選|主な症状や検査方法についても紹介

猫アレルギーへの対策7選|主な症状や検査方法についても紹介

猫アレルギーは動物アレルギー1つで、成人の5人に1人が発症すると言われるほど、身近なアレルギー疾患です。

中には、猫を飼い始めた後にアレルギーを発症し、愛猫との生活に不安を抱く人もいるかもしれません。また、今後猫を家族として迎えるにあたって、「将来のアレルギー発症の可能性」を心配する人も多いのではないでしょうか。

今回は、自宅でできる猫アレルギーに有効な対策方法を7つ紹介します。検査や治療法についても紹介するため、猫アレルギーへの不安を解消したい人はぜひ当記事を参考にしてください。

 

1.猫アレルギーとは?

猫アレルギーとは、猫と触れ合ったり、猫がいる空間で過ごしたりすることで発症するアレルギー反応です。花粉症や食物アレルギーなどのアレルギーは、体内に侵入したアレルゲンに対して免疫機能が過剰に抵抗反応を起こすことで発症します。

2016年度に東京都福祉保健局が行った調査では、「アレルギー疾患の原因と特定されたアレルゲン」を問う項目に対し、有効回答数441世帯のうち10.4%が猫を含む「ペット」と回答しました。

出典:東京都副保健局「15住居とアレルギー疾患」

この結果から、猫や犬などのペットは、ダニ・食物に次ぐ代表的なアレルゲンであることが分かります。

猫アレルギーの主な原因は、猫の唾液や皮脂腺、尿などに存在する「Fel d1(フェルディワン)」というタンパク質で、体毛にも付着しています。猫アレルゲンの粒子は非常に小さいため、空気中を長時間浮遊して天井や壁、カーテン、衣類などに付着しやすいのが特徴です。

猫アレルギーの原因物質は、人間の周囲にとどまりやすい性質があります。そのため、知人が猫を飼っていたり、猫がいる空間に入ったりしただけで、アレルギー反応が起こることもあります。

 

1-1.猫アレルギーの症状

では、実際にどのような症状が出た場合に、猫アレルギーを疑えばよいのでしょうか。猫アレルギーの症状は人によってさまざまですが、代表的な症状としては、次の8つが挙げられます。

  • ・目のかゆみや腫れ、充血
  • ・鼻水、くしゃみ
  • ・喉の炎症
  • ・咳、息苦しさ
  • ・顔、舌のむくみ
  • ・アトピー性皮膚炎、蕁麻疹
  • ・吐き気、下痢
  • ・めまい、動悸

猫アレルギーの症状には多くの例があり、発症するものの種類や程度にも個人差があります。アトピー性皮膚炎や蕁麻疹、過敏性皮膚炎などの皮膚疾患を伴う場合もあれば、ぜんそくなど命に関わる症状が現れる場合もあるため、注意が必要です。

また、人間の体は妊娠や胃腸機能の低下などにより、それまで抗体を作らなかった物質に対して抗体を作り出し、過剰に抵抗反応を示す場合があります。そのため、昨日までは何の症状もなかった人が、突然猫アレルギーを発症することもあります。

猫と触れ合ったり、猫に近づいたりした際に少しでも異変を感じた場合は、猫アレルギーの可能性を考え、早めに医師に相談しましょう。

 

2.自宅で簡単にできる!猫アレルギー対策7選

さまざまな症状を引き起こす猫アレルギーは、生活環境や自分の体調に目を向けることで、発症予防や症状の軽減・抑制を目指せます。ここでは、猫アレルギー対策として、自宅で簡単に実践できる方法を7つ紹介します。

●猫のお手入れをしっかりと行う

猫の体には、アレルギー物質が多く付着しています。また、アレルゲンは乾燥すると空気中に飛散するため、小まめにお手入れをする必要があります。週2〜3回程度はしっかりとブラッシングをして、アレルゲンを取り除きましょう。猫のストレスにならない頻度で、定期的にシャンプーを行うのも効果的です。

●猫との触れ合いではマスクや手袋を着用する

猫を撫でたり、お手入れをしたりして触れ合う場面では、アレルゲンに直接接触し、空気中のアレルゲンを吸い込むことになります。大切な猫との時間を楽しむために、マスクや手袋を着用し、アレルギー症状の発症を予防しましょう。

特に、ブラッシングなどでお手入れを行う時は、マスクと手袋が必須です。マスクは喉の炎症や咳などの呼吸器症状の予防に、手袋は接触アレルギーの防止に役立ちます。

●手洗い・うがいを徹底する

猫と触れ合った時はもちろん、猫のいる空間で過ごした時にも、体の表面や喉の粘膜などにアレルゲンが付着します。そのままの状態では、猫と離れていても症状が続くばかりか、アレルゲンが付いた手で物に触れると、アレルギーの原因をあちこちに広げてしまいます。

症状のさらなる悪化を防ぐため、徹底した手洗いを心がけましょう。また、同時にうがいを行えば、喉の粘膜を綺麗に保つことができ、アレルギー症状の予防や軽減につながります。

●部屋の掃除をしっかりと行う

猫が過ごす部屋には、猫の毛やフケなどが沢山あります。猫の毛などに付着したアレルゲンを除去するために、掃除機がけを小まめに行い、部屋をしっかり掃除しましょう。また、アレルゲンは部屋中を浮遊して、あらゆる場所に付着します。床だけではなく、壁や天井、家具・家電など隅々を「拭き掃除」も使って綺麗にしておくと安心です。

特に、毛が生え変わる時期には、抜け毛と一緒にアレルゲンの飛散量も増加するため要注意です。適度な換気や空気清浄機の使用を心がけ、室内の空気を清潔に保ちましょう。

●部屋の中の布製品を減らす

アレルゲンは、布製品に付着しやすい特徴を持つため、部屋にはなるべく布製品を置かないよう工夫しましょう。

例えば、カーテンをブラインドに変更したり、ソファは布製ではなく革製などを選んだりするのがおすすめです。また、カーペットもアレルゲンが付着しやすく、お手入れが大変なため、フローリングのほうが適しています。

●猫と人間の居住環境を分離する

猫と暮らす人は、長時間アレルゲンに晒されます。猫アレルギーを予防、または症状を軽減するために猫用の部屋を設けるなど、猫と人間の居住環境を分離してアレルゲンとの接触を減らすことも有効です。

また、寝室で猫と過ごすと、アレルゲンが付着した布団で長時間眠ることになるため、猫アレルギーの発症リスクが高まります。寝室は、「猫立入禁止」と決めておくのもよいでしょう。

●自分の健康に気をつかう

アレルギー反応には、免疫系の働きが関係しています。そのため、猫アレルギーへの対策には、自分の免疫力を高め、健康に過ごすことも欠かせません。

生活習慣の乱れは、免疫力の低下につながりやすいため、下記のポイントに気をつけて、規則正しい生活を送りましょう。

  • ・睡眠をきちんと取る
  • ・栄養バランスの良い食事を摂る
  • ・適度な運動を心がける
  • ・ストレスをためない

 

3.猫アレルギーの検査方法・治療方法

猫アレルギーは、適切に対処することで、ほとんどの場合は症状を気にせずに猫と生活することができます。

ここでは、病院での検査方法と治療方法について紹介します。まず、猫アレルギーのような症状が出た場合は、早めに病院でアレルゲン検査を行いましょう。これから猫を飼う人は、事前にアレルゲン検査を受けるのもおすすめです。

アレルゲン検査は、下記の診療科で受けられます。

  • ・内科
  • ・小児科
  • ・皮膚科
  • ・耳鼻咽喉科
  • ・アレルギー科

検査方法には、「血液検査」と「生体検査」の2つがあります。生体検査は、皮膚にアレルゲンを直接付けてアレルギー反応を調べるため、その場で結果が分かる反面、体への負担が伴います。一方、血液検査は、採血後に結果が出るまで数日以上を要しますが、体への負担が比較的少ない方法です。少しでも猫アレルギーの疑いがある場合は、血液検査を選びましょう。

もし、検査で猫アレルギーが判明した場合は、対症療法として症状に合った薬を処方してもらうのが一般的です。猫と触れ合う前に抗アレルギー薬を内服しておくことで、症状の軽減が期待できます。さらに、内服薬や塗り薬、点鼻薬、目薬など、アレルギーの諸症状に有効な薬を複数組み合わせて処方してもらえる場合もあります。

軽度の猫アレルギーであれば、適切なアレルギー治療により、症状を抑制・軽減しながら猫と仲良く過ごすことが可能です。

 

まとめ

猫アレルギーは、成人の5人に1人が発症すると言われる身近な疾患です。猫のお手入れや日々の掃除、自分の健康管理などの対策によって、猫アレルギーの発症予防を期待できます。猫アレルギーを発症した場合、症状を抑制・軽減する治療を受けることが可能です。猫アレルギーの予防や克服の方法は数多くあるため、猫との楽しい日常を守れるよう、対策・対処法を適切に実践しましょう。

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