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2022.03.14 子猫コラム

マンチカンを飼う前に知っておきたい特徴と飼い方

マンチカンを飼う前に知っておきたい特徴と飼い方

犬に比べて世話の負担が少なく、マンションや狭いワンルームなどでも飼いやすい猫は、ペットとして人気が高まっています。中でもマンチカンは、丸い頭と短い手足が愛らしく、人懐っこい性格が多くの飼い主から親しまれています。

マンチカンは初めて猫を飼う人にもおすすめと言われていますが、正しいお世話の方法がわからず頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。

当記事では、飼う前に知っておくと役立つマンチカンの特徴と、飼い方のポイントを解説します。

 

1.マンチカンの特徴は?

マンチカンはセミコビーと呼ばれるボディタイプに分類され、セミコビーには次のような特徴が見られます。

  • 四肢、胴体、尻尾がやや長い
  • 頭、足に丸みがある
  • 骨格が太い

胴長短足でよちよちと歩く姿が可愛いマンチカンは、遺伝の性質から数多くの毛色や種類があります。マンチカンは遺伝の性質から注意が必要な病気があるため、実際にマンチカンを飼う際には、あらかじめ身体的特徴などを把握しておきましょう。

ここでは、マンチカンの性格・飼いやすさや、大きさ・毛色の種類、注意する病気、価格相場など、特徴について詳しく説明します。

 

1-1.マンチカンの性格・飼いやすさ

マンチカンの性格は品種や性別によって異なり、以下のような特徴が挙げられます。

■性別による性格の違い

オス 好奇心旺盛で甘えん坊
メス 頭がよく警戒心が強い

■品種による性格の違い

純血種 穏やかで社交的
ミヌエット 愛嬌がありフレンドリー
キンカロー 陽気で活発、遊び好き
スクークム 優しくて人懐っこい

温厚で親しみやすい性格のマンチカンは扱いやすく、初めて猫を飼う人も安心です。また、多頭飼いする場合も他の猫と馴染みやすいため、飼いやすい猫種であると言えます。

 

1-2.マンチカンの大きさ

マンチカンの成猫の大きさは、下記の通りです。マンチカンはオスのほうが1kg程度大きい傾向があります。

■マンチカンの成猫の大きさ

体長(胸からお尻) 約30cm
体高(地面から背中) 約16~26cm
体重 約4kg(オス)
約3kg(メス)

マンチカンの足のタイプには「スタンダード(長足)」「スーパーショート(中足)」「ラグハガー(短足)」の3種類があります。マンチカンの足の長さは遺伝によって異なり、スタンダードの場合は10cm程度の長さです。

 

1-3.マンチカンの毛色の種類

マンチカンの毛色は次の7種類があり、カラーの混ざり具合や比率などによって見え方が若干異なります。7種類の中でも人気の色は、クリーム系です。

■毛色の種類と特徴

クリーム系 光が当たると白っぽく光っているように見える、気品あふれる色
レッド系 クリームよりも赤みがかっており、茶トラのような色
ブラウン系 こげ茶色に近い色
ホワイト系 白に近い色で、他のカラーとの混ざり具合やホワイトの比率によって雰囲気が異なる
ブルー系 ブルーがかったグレー
カメオ系 クリームよりもさらに薄い色
キャリコ ホワイト、ブラック、ブラウンまたはレッドが混ざった色

また、マンチカンは他種とのかけ合わせで生まれた混血種のため、親によってさまざまな特徴を持っており、被毛や毛色の種類も多様です。被毛とは、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)で覆われたダブルコートのことで、長毛タイプと短毛タイプに分けられます。

■被毛の種類

タイプ 特徴 ブラッシング頻度
長毛タイプ
  • ふんわり柔らかい
  • シルクのような艶がある
  • 毛が抜けやすい
朝晩2回/日
短毛タイプ
  • ハリと弾力がある
  • ベルベットのような光沢と滑らかさがある
1回/日

 

1-4.マンチカンの注意が必要な病気

マンチカンの平均寿命は11〜13年と、一般的な猫の平均よりやや短い傾向です。愛猫に元気で長生きしてもらうためには、普段の健康管理が大切です。短い手足や長毛種ゆえにかかりやすい病気もあります。

マンチカンの注意が必要な病気と主な症状は、次の通りです。

病名 症状
椎間板ヘルニア
  • 歩き方がいつも違う
  • 運動を嫌がる
  • 体に触れると避ける
  • 食欲が落ちる
軟骨異形成
  • 足を引きずる
  • 走るのが遅くなる
  • ジャンプをしなくなる
  • 爪切りを嫌がる
毛球症
  • 嘔吐する
  • 食欲が落ちる
  • 元気がなくなる
  • 体重が減る
外耳炎
  • よく頭を振る
  • 耳を触る
  • 耳が赤くなる
  • 耳から臭いがする
  • 耳垢が増える
猫伝染性腹膜炎
  • 黄疸がある(白目や皮膚が黄色く変色する)
  • 発熱している
  • 下痢をしている
  • 嘔吐する
  • 食欲がない

椎間板ヘルニアの予防には、肥満に気を付けることが重要です。足や背中への負担を減らすことで椎間板ヘルニアの発症確率が下がるでしょう。

また、日頃から定期的に毛玉の手入れやトリミングをしたり、動物病院で受診したりすることで、毛球症や外耳炎などの病気を防ぐことにもつながります。

 

1-5.マンチカンの価格相場

マンチカンを買う場合、次の3つの方法があります。

  • ペットショップ
  • 子猫ブリーダーからの直販
  • 保護猫の引き取り

ペットショップにおけるマンチカンの価格相場は、約20万〜35万円です。ペットショップは自由に見学できる他、購入と同時にペット保険に加入できるメリットがあります。一方、入手元や流通過程が不明であったり、伝染病に感染している恐れがあったりするため注意が必要です。

購入方法はペットショップ以外にも、ブリーダーからの直販があります。ブリーダーは専門知識が豊富で、健康状態のよい猫を紹介してくれるため、遺伝病のリスクが低く購入先として最適です。優良なブリーダーを見分けるポイントは、動物取扱業登録番号を持っていること、見学に快く応じてくれることの2つです。

また、殺処分されてしまう猫を減らす手助けとして、里親制度を利用し保護猫を引き取るという選択もあります。どの入手方法においても、家族として迎え入れた猫を最期まで愛情深く育てていく心構えをしておきましょう。

 

2.マンチカンの飼い方のポイント

マンチカンを飼うにあたっては、以下の4つのポイントを押さえましょう。

・運動できる場所を作って肥満を防ぐ

マンチカンは体格と体質から太りやすく、肥満がもとでヘルニアなどの病気になりやすいです。肥満を防ぐ方法として、室内に運動できるスペースを作り、積極的に運動させることが大切です。活発で人懐っこいマンチカンは遊ぶのが大好きなため、猫じゃらし・けりぐるみなどのおもちゃで一緒に遊んであげると喜びます。

・低めのキャットタワーを置く

マンチカンは運動能力に優れているものの、足が短くジャンプ力では平均的な猫に劣ります。そのため、マンチカンにキャットタワーは不要と思いがちです。しかし、高いところから景色を眺められる安息の場所を作ることで、猫にとってより快適な飼育環境になります。キャットタワーを購入する際は、低めでステップ間隔の狭いものを選ぶことがポイントです。

・壊れやすいもの・誤飲しやすいものは置かない

好奇心旺盛なマンチカンは何にでも興味を持ち、動くものを追いかけて突っ走ることもあります。そのため、割れやすいガラス・陶器類や、誤飲しやすいコイン・輪ゴム・ボタンなどは、ケガや事故につながりかねません。壊れやすいものや誤飲の恐れがある小さなものは、周囲に置かないようにしましょう。

・年齢や目的に合わせてフードを与える

太りやすい傾向があるマンチカンの健康維持には、高タンパク低カロリーで栄養バランスの整ったフードが不可欠です。給餌量は下記の表を目安にしてください。

子猫 体重×100~200cal3~4回/日
成猫 体重×70~80cal2回/日

成猫のカロリー消費量は子猫に比べ1/3程度に落ちるため、量と回数を減らすことで肥満を防ぎます。

 

3.マンチカンの歴史

マンチカンは、1983年にアメリカのルイジアナ州で発見された、手足の短い野良猫がルーツと言われています。

トラック下で生活していた野良猫は周囲からブラックベリーと呼ばれており、発見当時妊娠していました。生まれた手足の短い子猫と足の長い猫と交配させたところ手足の短い猫が誕生し、本格的な育種が始まりました。

突然変異による遺伝子疾患や免疫力への懸念から近親交配は避けられていましたが、1995年にTICAから公式の猫種認定を受けました。2003年にはチャンピオンシップ・ステータスを与えられ、ショー・キャットとしても高く評価されています。

英語で「小さい人・子ども」を意味する「munchkin」(マンチキン)が、マンチカンの名前の由来とされています。

 

まとめ

今回は、マンチカンの性格や毛種、注意する病気、価格相場といった特徴から、飼い方のポイント、歴史までを解説しました。種類が豊富で親しみやすいマンチカンは、初めて猫を飼う人にもおすすめの猫種です。

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